★和装入門★ その5 2014年12月13日
今年最後の和装入門シリーズです。
本日は、花嫁衣裳をお休みして
ゲストの方へのお話を少し・・・
結婚式当日、「着物を着る場合どんな着物を着ると良いですか?」
というご相談をよくお受けします。
今回は、フォーマルな場でのゲストの方の和装について
ご紹介致します。
一般的な目安として・・・
● 仲人・母親
黒留袖
●姉妹
黒留袖・色留袖・振袖・訪問着
●親族
黒留袖・色留袖・振袖・色無地・訪問着
●ゲスト
色留袖・振袖・訪問着・色無地・付け下げ・江戸小紋
こちらの中からいくつかを詳しく・・・
【留袖】
既婚女性の第一礼装で、江戸時代に
女性が成人すると振袖の長い袖を短く詰める習慣があり
これを「留袖」といったことから、既婚女性の礼装を
さすようになりました。
紋は、染め抜き〈紋を下生地 の生地の白で表す方法〉の五つ紋
裾周りには格調高い模様が入っています。
帯は金地の華やかなもの、帯締めは白か金や銀
末広を帯の間にさします。
黒以外の留袖を色留袖といい格は同じものとされています。
両家の母親、親族、仲人夫人が結婚式に黒留袖を多く着用します。
【振袖】
一般の未婚女性の礼装は振袖で、結婚式や披露宴への出席、
成人式など・・・改まった場に着用します。
本振袖〈花嫁の振袖〉と違って
比翼仕立て〈襟・袖口・振り・裾を二枚重ねに見せる仕立〉ではないので、
伊達衿〈衿の見える部分だけをあたかも二枚重ねに着ているように見せる衿のこと〉
を付けて衿元に華やかさを出します。
【訪問着】
披露宴への出席、正式に他家に訪問するとき、
宴会などに着る晴れ着です。
既婚、未婚の区別なく着るものであり、
女性の略礼装とされています。
結納や顔合わせの食事会にも最適です。
広げるとひとつの柄になるように染めた絵羽模様
〈和服で、身頃(みごろ)・袖・衽(おくみ)などに
模様が連続し、全体で一つの絵となる模様〉が特徴で
かつては、三つ紋や一つ紋を付けたが、
現在は、無紋がほとんどです。
訪問着のほかに、袖や身頃、衿の模様が
上向きに絵付けされたものを「付け下げ」
黒以外の無地で柄のない着物を「色無地」
といい、略礼装として着用できます。
結婚式やそれ以外でも和装をお召しになる機会がある時に
宜しければぜひ参考にしてみてください。
コーディネーターの右近でした