番傘の由来 2015年04月07日
春物への衣替えをそろそろと
クリーニングに出すもの、お役目を果たしてくれてそろそろというもの
色々分けて整理しているうちにあっという間にお昼!!
ついでにちょっとした大掃除もしてしまおうということになり
終盤、懐かしい写真が出てきたところで手が止まってしまいました。
10年ほど前の友人の結婚式の写真で、番傘をさしている姿。
(掲載しています画像は、こちらで撮影いただきましたお客様のお写真です)
この番傘なぜさすの?と思う方や、さす意味について質問を受けることがあります。
番傘は、ご新郎、ご新婦様を覆うようにさしていただきます。
これから新しい生活を始めるわけですが、
新しいことを始めるには良いことだけでなく、色々な災いも降ってくると言われています。
そんな災いから守ってくれますようにという意味を込めて番傘をさします。
また末広がりの姿からひとつ屋根の下末永く幸せに・・・とも言われています。
そういえば・・・
「番傘」が本来「唐傘」と呼ばれるものがなぜ「番傘」と呼ばれるようになったのか。
「越後屋」現在でいう、三越デパートの前身ですよね。
実は、「番傘」と「越後屋」には深い関係があるそうで・・・
三井高利が三越本店があるところに、越後屋という呉服店を開いたのは1673年。
そんな越後屋の屋号が江戸中に知られるようになった理由のひとつに、
「番傘貸し」というものがあったのです。
越後屋では、営業中に雨が降り出すと、土間に傘を積み上げて
顧客や通行人に貸したのです。
もちろん、借りる人の名前も聞かないで、無料で貸し出します。
その傘がぱっと開くと、「越後屋」と書いてあって、そこに番号も書いてあるのです。
夕立やにわか雨が降ると、顧客だけでなく、通行人までもがその傘をさすのですから、
街は「越後屋の傘」でいっぱいになります。
本来は、「唐傘」と呼ばれるものが、どうして「番傘」と呼ばれるようになったのか、
これは、越後屋の貸し出した番号付きの傘が起源だそうです。
結婚式で使われる番傘の由来がまさかそんな意味があるなんて !!
今では思いがけないことがものの由来になっていることもあったり・・・ですね。
衣替えは無事終えて、懐かしく思い友人へ連絡。
気分もクローゼットもスッキリ!!
あっという間の一日でした。
右近